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蚯蚓

 起きて朝食に食パンを食べた後天気予報では曇りと言っていたが本当に雨は降らないのだろうか?とパジャマのまま表に出て空を見上げた。確かに空は鉛ほど曇っていて恐らく今日のライドでも少し濡れることもあるだろうと予測した。ふと足元を見ると蚯蚓が体をくねらせながら悶えていた。体には小さなアリの群がたかりにたかっていて、蚯蚓は声を発しはしないが、すれば恐ろしいほどの悲鳴をあげているようだった。動物世界の非情なまでの生存競争に私は一瞬思考停止に陥りしばらくそれを見つめ諦めたように家へと入ったのだった。
 久しぶりにマッドガードのある自転車に空気を充填してから支度をして出発したのが午前10時の少し前だ。目的地は決めてはいないが途中、珈琲屋というカフェでコーヒーを飲むことだけは決めていた。道中、躑躅のピンクが鮮やかかと思うと建設中のビルのかなり高い足場にいる鳶職の人が下の作業員に声をかけている。高所が苦手な私からすれば見ているだけで恐ろしい。私の勤めている店舗にも色々なお客が来る。普段仕事をしている人もいれば今は仕事をしていない人もいる。その客の中にはいかにもガテン系の仕事の方もいる。強面でやんちゃな風貌のその様子からは普段の仕事は想像出来ないが、きっと私のようなポンコツ店員よりも体を張って稼いでいるのだと思うと尊敬すれども邪険には出来ないなと思う。
 話は変わって25日という今日は多くの人が給料日だ。どこのATMの前にも行列が出来ていた。私も用があるがポタリングが終わってからバモスで行こうと決めた。さて珈琲屋の前に着いた。自転車を店の隅に止める。ロックしようと鍵を探すもどうやらもう一つのバックに入れていたようで無施錠となってしまう。オープンデッキもあったので注文後はそこでヘルメットを脱いだ。美味しいコーヒーを飲みながら文庫地図で今日の目的地を探る。大竹市の駅裏に顕徳寺という寺院がある。ちょっと遠いがいけるならそこまで行ってみようと決めてからまたペダルを回す。岡の下川は満潮でたっぷりの水量で揺れていた。隅の浜という交差点から旧国道へと入る。
 JR宮島口駅を過ぎた辺りの鬱蒼のした森の中にひとつのお墓が目に留まった。ここは何度も通り過ぎている道だけど今日が初めて気がついた。それは任助親王の御墓で宮内庁の管理下におかれている。扉が閉まっていて敷地内には入れなかった。後で調べると扉に鍵はかかっていないので中まで入れることを知った。今度来た時には中に入ってみよう・・・

 油ヶ面交差点を過ぎたコンビニでフルーツドリンクを飲みながらしばし休憩。時計を見ると午前11時を回っていた。ここから大竹市まで行って帰ると家に着くのが15時を回るかな・・今日も帰宅後用事もあるので予定を変更してここらでUターンすることにした。帰り道一つの神社に参拝することにした。

新宮神社
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 文安三年(1446年)藤掛尾城主小方加賀守上野之助が領内鎮守として二神を祀る。(二神とはイザナミとイザナギ)陶晴賢に攻められて落城し、永禄元年(1558年)9月29日に熊野新宮を合祀して下平良の氏神とした。慶安四年(1652年)からは廿日市町正覚院住職が別当を務めたが明治五年に神仏分離をしている。
 境内は非常に手入れが行き届いていて信者の信仰の深さを感じる。お参りをさせて頂き帰路につく。途中住宅街で聞き慣れない鳥の鳴き声を聞いたので辺りを窺うと電線の上にホオジロを発見! こういった住宅街で双眼鏡で観察することに若干の抵抗感を持ちながらも捕捉。

家に帰ると絶命した蚯蚓にまだアリがたかっていた・・・・

走行距離・・・33.81km   最大心拍数・・・112





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共喰い~再読

 最近、書店に行っていません。だいぶ感染者数も落ち着いてきたとはいえ、油断はなりません。そこで今月一冊目は部屋の本棚からお気に入りの作家さんでもある田中慎弥・著「共喰い」をセレクトしました。この作品は第146回芥川賞受賞作で、純文学の本流をいく作品です。最初にこの本を読んだ時の感想がコチラ。 長い文節、豊かな比喩表現、どこをとっても純文学の香り満載の素晴らしい作品ですね。私自身、この本の舞台となっている下関には何度か行ったことがありますが、本に登場する川辺という海に近い町がイメージしやすかったです。暗く、湿って、暗澹とした空気感がリアルに感じられます。以前の感想でも書いたのですが、性描写は映像よりも文章のほうが生々しい・・・この本が田中慎弥さんとの出会いの一冊で、この後何冊か読みました。その中で一番読みやすい本だと認識します。
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田中慎弥と西村賢太は私の中で特別です。




絵のない記事

 雨が降りしきる中ホンダバモスはいつもとは違う道を帰る。肉眼では決して見えないような路面に落ちた釘を巧みにかわす。いや休日前の気持ちがかわしたような気にさせる。さっき劣化していたワイパーブレードを1年ぶりに交換した。ついでに油膜落としもしたので、どことなく雨が嬉しい。この雨は明日の朝には止んでいるとウェザーニューズは言っていた。途中、コンビニに立ち寄って酒の肴に「たこぶつ」を買った。スーパーで買えばもう少し安く買えようがその点は無頓着に贖う。
 駐車場に車を止めて玄関をあけ、そこに置いてあるアルコールスプレーで手をもむ。パンドラの箱を開けてしまった世界の習慣だ。消毒後、靴を脱ぐ。5年前から同じブランドの同じ品番の靴を5代に渡って履いている。先日買った5代目はまだ世の中に出ていない。仏間に置いたトレック8・5DSを横目にリビングへと帰還。さらに手を洗い、うがいをし、ユニフォームのまま食卓につく。愛用の焼酎グラスを洗い、こだわったグラス拭きのウェスで水気をとった後、白く霞んだ家氷を盛る。赤小鶴を7分目まで注ぎ、天然水で薄めた。「たこぶつ」にわさび醤油をつけてポツリポツリと飲む。帰宅が午後9時を回るのでこの時間の食事では炭水化物はとらないで5年は過ぎるだろう。一杯目で「たこぶつ」がなくなりそうで、冷蔵庫から「もずく酢」を出してアテにする。二杯目を飲み終わるとようやく酔ったと感覚を手に入れる。
 食後部屋に入り暗闇の中に浮かぶ水槽の灯りを頼りに暖色のライトのスイッチを入れる。PCの電源を入れて今日のニュースなどを閲覧する。もうここ数年新聞も読まなければ報道番組も見ないでいる。情報はネットトピックと録画している時論公論という番組オンリーだ。それはそれでどこかに問題がありそうな気もするが・・・
 ブログをチェックしながらYouTubeでBGMを探す。北海道教育大学函館校吹奏楽団が2018年に演奏した、田中賢作曲の「メトセラⅡ~打楽器群と吹奏楽のために~」が最近のお気に入りだ。音大生崩れの中年が上から目線で言うわけではないが非常に素晴らしい演奏だと思う。
 時計の針が午前1時を回った頃にようやく床についた。部屋の灯りを消すといつも今大地震が起きたら自分は助からない気がする。中華製のポケットラジオからラジオ深夜便が流れる。ベットサイドに用意した自転車用のドリンクボトルから冷水を一杯飲んで瞼を閉じた。
 起きる少し前に見た夢は今となっては思い出せないが、美しい女優が出演していた気がする。夜食に躊躇したよもぎあんぱんを朝飯にして粉珈琲で目を覚ました。
 平和公園へと続く道の途中、己斐橋の上、一部昨日の雨で濡れていた。それ以外はほぼ路面は乾いている。いつもの川沿いのベンチに腰を掛けると周辺から鳩と雀が一気に集まった。ここで餌をあげる人がいるのだろう。でも私になにもないことを知ってからはまた散って行った。今日は久しぶりにインド料理の店に寄ってみようと進路を東にとった。街中の人通りは以前よりも多くなっている気もする。うなぎ屋の前を通り、幼児用のトレックの自転車に跨った子供と父親を過ぎて、マツダスタジアムの横を走る。今年のプロ野球は開催出来るのだろうか?私は熱狂的なカープファンでもないが、温度の高いファンは今頃人生の一部分が抜け落ちたように消沈しているのかもしれない。
 タージ海田店の前にはインド人の店員がスマホを見ながら来ない客を待っているようで待っていなかった。私が店の前に自転車止めて入店のそぶりを見せてからクローズの看板をオープンにひっくり返す。ほんと久しぶりで2か月はあいたと思う。ポークカレーをライスで注文し、ドリンクはコーラにした。いつもスマイルをくれた店員はこの度のコロナで辞めてしまったのか気になったのでインド人店員に聞いてみたら、「今、店暇だから、上の事務所で事務をやってもらっているんだよ」と・・・
 食べ始めから食べ終わりまで新しい客は訪れず、ペロッと食べて満足して店を出た。フラフラとポタリングし自宅へと帰る。もう少し走り足りない気もしたが、買い物やら所用などあったので今日はどこにも立ち寄らず・・・
 帰宅後プロテインドリンクを呷り、少し休んでから買い出しやらなんやらを済ませ、部屋の掃除をして、Amazonでポチッた衣装ケースをシステムコンポの下に設置して、煩雑になっていたサイクルパンツやインナーを収納した。「これでだいぶスッキリしたな」

 15時。鯵の南蛮漬けで芋焼酎を飲んで本日の予定すべて終了。。。

走行距離・・・31.18km   最大心拍数・・・121

歳を重ねる

 今日5月13日に48歳になりました。随分歳を重ねたとも思いますが、有名なこんな歌があります。人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり (じんかんごじゅうねんげてんのうちをくらぶればゆめまぼろしのごとくなり)人の世の50年間は天界の時間と比すれば夢幻のように儚いものだ、といった意味のことば。幸若舞「敦盛」の一節。現代における「人間(にんげん)の人生は50年」や「せいぜい50歳で尽きる人生は儚い」といった解釈は、元の意味からは離れた通俗的な理解といえるとのことです。その50年まであと2年かぁー。24くらいまでの人生とその後の24年とは景色が大きく変わったな・・・と感じます。まぁー確実に人生の折り返し地点は過ぎた・・・というわけです。
 そんな5月13日。快晴。三度のメシより自転車です。もうどこをどう走ったかということは置いておいて・・・今日はホオジロという小鳥に出会いました。ランニングロードの傍の草むらに居ました。さっと双眼鏡を出して捕捉。頭が白黒に分けられているのが特徴だったのでさっそくスマホで野鳥検索しました。「その特徴はホオジロやないか・・・」 最近野鳥観察するようになって自転車で走っていても鳥の鳴き声が気になってきました。珍しい鳴き声が聴こえると自転車を止めて辺りを窺います。なかなか飛んでいる鳥を捕捉するのは難しいですね。
 今日の目的地は安佐南区伴東4丁目32-42にある三坂神社です。斜度のキツイ道を押し歩いて、グーグルマップで見当をつけて神社の狛犬の前へ。拝殿へと続く長い石段があり、その狛犬の付近にはちょっと駐輪することに躊躇してしまい、結局そこからヘルメットとグローブを取ってお参りさせて頂きました。
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 後調べでも御由緒はわからずじまいでした。帰りみちすがら、田に張られた水に整然と並べられた苗が印象的な景色でした。

 コンビニで買ったアイスコーヒーを飲み休憩していると大阪に住んでいる妹からメールが来てました。「ありがとう・・・」


走行距離・・・58.98km  最大心拍数・・・142


床屋の椅子の上で・・・

 リクライニングを深く倒し、熱いタオルが顔を覆う。以前は1000円カットの店に行っていたが、ここ半年くらい近所の床屋、いわゆる理容院に鞍替えした。主人と時事な世間話をしながら、だいぶ薄くなった髪をカットして頂く。その後で顔をなめらかに剃ってから肌に良い成分を含んだパックでひんやりとしている。あー眠くなって・・・き・・・た・・・・図図図。

 連休二日目も自転車三昧。いつものように平和公園に立ち寄って川沿いのベンチではなく木陰のそれに座り、耳を澄ませて小鳥の鳴き声を聴く。ザックからスマートフォンを取り出して自分のブログなぞをチェックし、その後で今日の目的地を決めようと文庫地図をめくる。以前も行ったことがあるけれどJR廿日市駅近くの天満宮に設定した。
 道すがら珍しい緑色の小鳥が今にも息絶えそうにうずくまっていた。初め何か置物かと思ったし、自転車の速度も出ていたので咄嗟に止まって手を差し伸べることが出来なかった。通り過ぎてしばらく経ちながら後悔したが今考えても助けてやることは出来ないと思った。自転車で走っていると「むむっ!」と心が動く景色に出会う事やこういう些細な一瞬に巡り合うことがある。その時に一度立ち止まって撮影なりすればブログに色をつけることも出来ようが・・・
 時計の針が正午を回りどこのコンビニも昼飯を求めて勤め人で溢れていた。「少しズラすかな・・・」と思いつつ13時になってから適当に立ち寄ってスッカラカンになった棚から残っていたおむすびを2個買い、すぐ近くの公園の東屋で腰をかけて特茶を飲みながら休憩。目の前には「小己斐島」というその昔、尾根の一部が海食で切り離されて生じたとされる花崗岩の岩峰であり、井口船溜まりの防波堤の一部として取り入れられていたものが見える。自宅からあまりにも近くて普段は立ち寄らないが休憩にはとても良い場所だと思う。母親に連れられた小さな女の子がうまく乗れない自転車を倒して愚図ってベソをかいている。中空を一羽の鴉が横切っていった。木々の緑は眩しいほどインパクトがある。
 八幡川という川の河口付近の私立高校の男性教師が生徒指導の為に立っていた。私というサイクリストにも「こんにちわ!」と挨拶をくれたので少し戸惑いつつ返答をした。この辺りは水鳥が観察出来るポイントなので川面へ視線をやった。引き潮の今は一羽の鳥もいない。
 西へと国道2号線を走るとやがて隅の浜という交差点に差しかかる。そこから旧国道(西国街道)へと入る。時の移り変わりを淡々と眺めているであろう松の老木がある地点から少し行くと今日目指す廿日市天満宮の表参道へと到着した。こちら側からは階段を登らないと拝殿に上がれないので裏手へと回り、車でも上がれるポイントまで自転車を押し歩く。墓地の間をぬけ、ちょっとしたスペースに自転車を止めさせて頂き、拝殿へと参拝。
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 今日の晴れに霞はなく遠くまで見通せる。写真右手奥に見える島が世界遺産の厳島神社のある宮島だ。ここからの景色はなかなか見応えがある。座って持ち込んだ弁当や珈琲でまったりするのもいいだろう(もしかしたら飲食禁止かも・・・)拝殿裏手の楠木の大木には珍しい野鳥も発見出来そうな予感もするし・・・・
 今回の連休は両日ともこれでもかというほどに晴天で自転車三昧だった。二日合わせた走行距離は100kmを越える。。。

 「イス起こしますよ・・」「あっ・・・は・・・い」至福の眠りから目覚めた。さぁー顔のパックも終わり主人が私を覆っているマントを取り払い「お疲れ様です」と・・・髪の毛も頭の中も完全にリフレッシュした。また明日から仕事頑張ろう!! 5月8日のこと。