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ありがとう!タケちゃん!

 田上ノズルは50歳手前で背丈のある男である。ノズルの前半生は人と比べるならば少しばかり奇異といえるかもしれない。多くの若者がそうであるように「若気の至り」という時代があった。勉強はいくらかは出来たがお調子者でいて、人気者ではなかった。友達も多くは居らず、どちらかというとクラスの隅に居るような言えばマニアックな友人が数人いただけだ。それなりに勉強もしていたので高校受験はさほど苦労もせずに第一志望の学校へと入学することが出来た。ここまで書くと、高校でも部活動には所属せずに帰宅部で家に帰るとマンガとゲームに陶酔したと想像されるかもしれないが、意外にもあるきっかけでブラスバンド部に入部したのだ。つまり青春を謳歌していた。高校3年の春、好きだった同じ部活のトランぺッターに告白し見事にフラれ、そろそろ卒業してからの進路に悩み始めた頃、何を見誤ったのか、「音楽の専門の学校へ行くと!」と大きく宣言してしまった。当時の担任は「音楽では飯は食えないからヤメておけ・・・」とやんわりと進路変更を勧めたのだが・・・   つづく・・・


 私が働いている店舗の常連で武村さんという齢80を超える老人がいる。私や私の同僚は親しみを込めて「タケちゃん!」と無礼をする。この老人がとにかくスーパー老人で、いまだに個人経営の電気工事をバリバリと営んでいる。店に来る老人客はそのほとんどが軽く介護が必要なほどタッチパネルの操作が出来なかったり、車の運転が覚束なかったりするのに、この「タケちゃん」はまったくもって頭もしっかりしていて体も元気!会話もスムーズなのだ。先日、その「タケちゃん」に腕輪念珠を頂いた。「オトシンは自転車に乗るだろうから、安全祈願の為に腕に巻いておきんさい」「こんな高価なもの頂けないよ~」と一度は断った。「その念珠は正覚院という真言宗の寺院のもので良いものだから・・・」 「ありがとね。自転車に乗る時にして走るわ」
 久しぶりのポタリング。今日の目的地はその「正覚院(しょうかくいん)」としよう。 起きてすぐに路面状態をチェックしたら、かなり濡れていて、ちょっとDSで出るのは憚られたのでマッドガード付きのFXに空気を充填した。モーニングコーヒーは前回、とても美味しかった「珈琲屋」を予定してさっそく出発した。ボチボチと西へと走り、珈琲屋の前に到着。すると「わちゃー店休日かぁ~」「残念!まぁー珈琲は飲みたかったので近くのコンビニへ寄ろうっと」そう思って最初のセブンイレブンに入り、ホットコーヒーのレギュラーサイズを注文した。nanacoで「ピッ」とやったあと店員がレシートを渡そうかどうしようか迷っていたので、こちらが手を出すとひっこめてみたいな・・・頭の中で「じゃんがじゃんが」とアンガールズが踊ってしまった(笑)
 再び走り出すとパチンコ店の入り口にいた警備員が大きく背伸びしてあくびをひとつしていた。信号待ちで止まっていると、近くの高校の女学生がランニングをして連なってきた。その彼女達に道路の向こう側の園児達が「ガンバレ~お姉ちゃん、ガンバレー」と目一杯の声を張り上げていた。その声援に一人の学生が照れながら手を振って答えていた。こっちまでほっこりとさせてもらう。
 さて、そんな道中を進むとやがてこんもりとした山の上に目的の寺院を見つけた。前日に調べていたので車でも上がれる裏手の道を自転車を押しながら上まで登ることが出来た。ちょうどいい場所に駐輪して、徒歩で本堂へと近づく。この正覚院、すぐ横には廿日市天満宮という神社もあって、まずはそちらでお参りをさせて頂いた。
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 神社の境内は敷地は狭いが展望が開ける場所に屋根とベンチを備えていて、そこに座り、しばし遠くの景色を眺めて黄昏た。遠くに世界遺産の厳島も見えてなかなかの展望だ。

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 社務所の窓口に一匹の猫が日向を浴びながら番をしているようでとても微笑ましい。。。寺院にまわり、そちらでも手を合わせた後、裏手にある楠木の巨木を仰ぎ見ながら、「ここは素晴らしい!」と思わず声が出そうだった。

 帰る頃には路面は乾き、気温も上昇しているようで、ネックウォーマーはもういらなかった。

走行距離・・・37.09   最大心拍数・・・120 

PS・・・今回の記事、前半はフィクションです。


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