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妄想する女房

 男は精神的に追い詰められると聞くもの見るものすべてに襲われる。関東に住む大学時代の友人が山口まで用があって来るとの知らせを聞いた。とても久しぶりでお互いに「会おう!」ということになって広島からロードスターを飛ばした。随分昔の話だ。「よう!久しぶり!」と再会を嬉しく思い挨拶をして卒業後の話などをしながら、萩市へと辿り着いた。この幕末明治維新の源流となった地を二人でブラブラと散策した。歩き疲れた頃に町の外れにある洋食店に入りランチをとる。やけに高価なハンバーグだったと記憶している。食後また少しだけ歩き、その友人が投宿しているビジネスホテルの前まで来た。もうあたりは暗闇につつまれていた。「部屋で一杯やらんかね」と誘われたが、明日にはどうしても外せない用があったので「すまん・・・帰るわ」と別れた。暗くなった道を一人広島へと向かう。なぜかとても不安になって気持ちも追い詰められてしまう。男の発作はいつも突然だった。ちょうど宇部の辺りに入った頃一息入れようと路肩に車を止めて自販機でミネラルウォーターを買い口に含む。「そうだなにか音楽を聴こう」とダッシュボードからCDを一枚取り出して、カーオーディオにスロットした。そのCDが宇多田ヒカルのファーストアルバムだった。彼女の歌声を聴いていると不思議と気持ちが落ち着いてきたのだ。見るもの聞くものすべてが恐怖だったその時にである。人には本能的に癒しや安心感を得られるプログラムがセットされていることを初めて知った。男にとって宇多田ヒカルはヒーリングプリンセスだったわけだ。


 休日前の夜更かしをしている。YouTubeから流れているのは宇多田ヒカルのインスタライブだった。やっぱり彼女の声や会話は本能的に癒されることを思いだした。もし私が女房に出会うとしたらこんな彼女だったかもしれない。だけど彼女はいつも主導権を握り、私を振り回したことだろう。それでも今際の際の瞬間は傍にいて欲しい。これは理屈ではなく本能なのだ。


 話は変わる。私は人をイラつかせる天才かもと最近よく思う。いくら饒舌に話をしたとしても性根の悪が聞き手に後味の悪さを残す。だから歳を重ねるごとに無口になる。それは諦めではなくて己を知ったのか・・・たいして自分のことをマニアックな人間だとは思わないが縁のあるお客さんは決まって少し変わり者だったりする。私自身が変人なのかも  類は類。

 さらに話は変わる。職場の店長が変わったことは少し前の記事で書いた。実はその店長の趣味が自転車だったのだ!共通の話題が出来てコミュニケーションはとりやすいけれど、私のブログが身バレしそうなのでランキングサイトのカテゴリーを変更した。読書日記・・・と


 休日の今日。午後からの降水確率は50%と高く、自転車に乗るのは諦めて本を読んだり、録画した番組を観たり、あとは所用を済ませることに決めた。家人が最近購入した中古車を借りて、行きつけのカフェへと向かう。月ごとに変わるコーヒーは今月、キリマンジェロのようでそれを注文。スマホを取り出してニュースをチェックした。私はコーヒーには砂糖もミルクも入れない派でカップの横に添えられたクッキーにさえ手をつけない。もうここに通い始めて一年は経つ。今日は少し雑談を・・・コーヒーは同じ豆でも淹れ方で味が変わるからと、淹れた後に必ず味見をするらしい。職人ですな。500円でいい時間が過ごせた。帰りに併設のスーパーで弁当とお茶を買ってから帰宅。

 昼飯を食べた後はひたすらYouTubeを聴きながら読みかけの本を読み進め、先ほど読み終えた。今月1冊目だ。「おれは権現」司馬遼太郎・著 講談社文庫 この本を手にとったきっかけは・・・広島に墓所がある戦国武士の可児才蔵のことを知りたかったからだ。前回のポタリングで訪れて門扉が閉まっていてお参りできなかったその寺院である。才蔵寺という。この可児才蔵については後日記事にしようと思っているので今日は深堀はしないつもりだ。この司馬遼太郎の短編集は大河ドラマの主人公にはならないであろう人物に焦点をあてて読み物として面白く書いている。福島正則・可児才蔵・加藤清正の幼馴染・ 木村重成・ 長曾我部の血をひくもの・大阪道頓堀の由来の人物・と・・・どうしてそんな資料があまり残っていなさそうな人物を微細に書けるのか!?本当に司馬遼太郎氏の知識の深さに感動するばかりだ。歴史は単に年号と出来事だけではなく、その時代に生きたそれぞれの人物の小さな物語があることを再認識させられる。司馬氏の本を読むたびに新たな魅力的な人物を知ることが出来るのだ。コロナウィルスが収まったらまず行きたい場所が東大阪市にある司馬遼太郎資料館かな~。

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 もう外出する予定もないので、さっき芋焼酎を水割りで一杯飲んだ。あてはそら豆。食物繊維と3度唱えながら皮ごと口に放り込んだ。焼酎一杯くらいじゃー酔えないね。
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